炎上しないまでも話題に対して様々な反応がX(Twitter)のTLを賑わせることがあります。
Vtuber界隈はまだ歴が浅いので「バ美肉を蛇蝎のごとく嫌う人がいる」という事をたまに頂くDMで認識している以外は良く分かっておりませんが、web小説界隈ならいくらでも語れるという物。
web小説界隈なら「本格ファンタジー論」「○○が存在するのはオカシイ」「プロローグは不要か否か」などが三題噺のように定期的に回ってきます。
特に可燃性が高いのが「本格ファンタジー論」。
「世にあふれる『なろう系作品(発言者は大体web小説をまとめてこのように呼称するので耳を傾けられにくい傾向があります)』はまがい物だ(要約)」と作者読者双方にもっと重厚なファンタジー作品を読んでよ、と語りかけるのであります。
そも本格とは何ぞや、であります。
もうね、好きな作品を語ろうぜ、でいいじゃないのってすぐに思ってしまうのです。
だってね、
『私はあなたの推しは少しも面白いと思わないのでほとんど読んだことはないが、私の推す作品は本当に面白いから読みなさい』
って言われて素直にハイソーデスカとはならんやろて。
世の面白くないと言われる作品の面白いポイントを探すのが評論の粋だと思っているので、あ、だから押井守監督作品の実写が好きだとかC級映画が好きだとか、そういうわけではないぞ。ちゃんとPV伸びないと言われる方の作品なども読みに行くのだ。大体が主人公に感情移入できないことが多くてもったいないなと思いつつ、反面教師として自作に生かしているのだけども。
ドラゴンランス戦記だって指輪物語だってモモだってロードス島戦記だって勾玉シリーズだって守り人シリーズだって十二国記だってスレイヤーズだって、転スラもSAOも異世界スマホもデスマも無職転生も蜘蛛ですも破滅フラもリアデイルも本好きも、全部面白いし、誰かに影響を与えてるのです。
もちろんweb小説は誰でも投稿できるので本来ならノートの片隅で黒歴史として封印されているべき作品まで閲覧できるので平均値を取ると驚くべきクオリティになるのだけれど、みんなそこから始めたんじゃないの、って思うわけで。
残念だなと思うのが自作が受け入れられなさ過ぎてアンチになってしまう方が散見されてしまうこと。
書きたいものを書いて受けない時は、まだ自身の経験値が足りないと思う謙虚さと、誰でも読みやすい作品を書く勇気を持つことも大事かなと思うのです。
なんだっけ、あ、ファンタジー作品のお話でしたね。
私の推しは、もう新刊では手には入りませんがこの三作品。
「魔法の王国売ります!」(作 テリー・ブルックス/訳 井辻朱美 ハヤカワ文庫)
「魔女と暮らせば」(作 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/訳 田中薫子 徳間書店)
「ゲイルズバーグの春を愛す」(作 ジャック・フィニィ/訳 福島正実 ハヤカワ文庫)
文体が似るのが嫌で海外作品ばかり読んでいた時期に出会いましたが、まー面白いです。児童文学に近いかもしれません。特に「魔女と暮らせば」は以前「魔女集会通り26番地」という右手や左目が疼くような素晴らしいタイトルで発刊されておりまして、作者のダイアナはジブリ映画「ハウルの動く城」の原作者でもあります。
なんでもアリで面白い。だからファンタジー作品って受けるんですよね。
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